明日から夏休み

例年とは大きく異なる日程となりました。今日が夏休み前の最後の登校日です。いつもより遅い8月に入ってからの梅雨明けとなりましたが、ここ数日は高温が続く中、全教室で冷房が活躍しています。全員マスク着用のため、設定温度を下げて対応しています。旧校舎にも冷房があったし(キキメ充分とは言い難いところがありましたが)学校に冷房があるのは当然と思ってしまいがちですが、県内で全教室に冷房を備えた高等学校が多くない中、本校は恵まれた環境と言えます。今日まで授業ができたのもその環境のお陰、それでも普通授業の開始が6月1日だったため、5月の学年毎の登校を入れても、夏休み前の登校日数は当初予定よりずっと少ないことになります。

7月30日からは4校時まで授業をし、午後は三者面談でした。PTA総会やクラス懇談会ができず、保護者の皆様と顔を合わせる機会もなかったため、貴重な時間になっています。暑い中ご足労いただくことになりましたが、短時間でも実際にお会いして話ができるのはありがたいことです。生徒を真ん中に、保護者、学校が同じ方向を見てしっかりダッグを組むことはとても大切なことだと思います。本校ではその確信のもと、昨年までは夏休みの家庭訪問を実施してきましたが、感染症と働き方改革と二つの理由で今年からは三者面談に変更となりました。

三者面談もICT推進中

並行して、東海大学進学希望者の校長面接を実施しています。東海大学の付属推薦制度では、一般の受験生よりは早く進路を決めることができます。内定までにはいくつかのハードルがあり、全付属生が臨む学園基礎学力定着度試験が最初に越えなければならないものです。この結果を受けて、第一志望学科を決めますが、年によって込み合う学科が異なるため合格基準点は毎年変動し、希望が叶うかわかるのはまだまだ先になります。この間、二つ目のハードルの校長面接があり、今はその期間です。

面接で必ず聞いているのが、志望動機と大学に行って何をやりたいのかという事。どうしてこの学問に興味を持ったのか、そのきっかけについて自己分析ができてていることと、どんな目標を持っているのかが今後の大学生活の成否に大きく影響するからです。毎年7000人以上が入学する東海大学。本校からの進学者は、この規模に比べれば大河の一滴に過ぎません。泳ぎ渡るすべを持った18歳を送り出したいものです。この後、11月に小論文試験を受けてようやく内定を得ることになります。

今回は夏休み前の全校集会はなし、密を避けるために学年ごとの集会としました。私と生徒指導主任は3回同じような話をすることになりますが、生徒指導主任の話はそれぞれ学年の置かれている状況を考えて工夫された話で、生徒たちはしっかりと受け止めてくれたような気がします。

学年主任の話を聞く1年生

さて、今日はヒロシマの日。選択制修学旅行の訪問先に広島を入れているのは平和教育のためです。高校生は実際被災なさった方の声を直接聴くことができる最後の世代かもしれません。8月6日まで生徒が登校しているという例年ではありえなかったことを生かし、HRの時間にヒロシマについて語っていただくよう担任の先生方にはお願いをしました。

今年の広島平和記念式典は、感染症の影響で「ひろしま平和の歌」を500人規模の合唱から3人の高校生の合唱に変更し、伴奏をする高校生が弾いたのは被爆ピアノでした。被爆ピアノは調律師の矢川光則さんが管理なさっています。昨年から修学旅行の事前学習として、矢川さんからのお話と被爆ピアノによる演奏を聴く機会を設けています。今年も10月にピアノとともに来校してくださる予定です。明日からは山形市でも被爆ピアノを題材にした映画の上映が始まります。矢川さん役を演じるのは佐野史郎さんです。

今年は何度も「戦争以外でこんなに学校活動が止まるとは思わなかった。」と生徒たちに言っていますが、その「戦争」で起きたことを見つめる夏にもしてもらいたいと思います。あわせて「どこにも行けない夏だから、家族とたくさん話をする夏にして!」と呼びかけています。