豪雨とボランティア

7月28日は相当な雨量でした。JRが止まりそうだったため、急遽3校時で授業をカットしましたが、すでに運休が始まり生徒たちは帰宅に苦労することになりました。

学校の西を流れる須川が増水し、ずいぶん心配しましたが、過去に何度も河川改修があったため、校地に流れ込むことはありませんでした。たくさんの卒業生から、「学校、大丈夫?」とメールをもらいました。母校愛をありがとう!びっくりしたのは須川でなく、校地東側の住宅地です。泥水が道路に流れ込みふくらはぎの深さになり、学校の駐車場までうっすらと水が来ました。幸い2時間程度で水は引きましたが、一時は消防車が来てくれたくらいでした。

増水した須川 激流です

翌29日はJRの運行が限定的だったうえ、前夜から避難所で過ごしたという連絡や、土砂崩れでバスが来ないという連絡が入り、自宅学習となる生徒たちが15%ほどになりました。今回の豪雨で床下浸水の被害を受けた家庭もあり、県内各地の浸水被害の皆様へも、あわせてお見舞い申し上げます。

本校では約40%の生徒が蔵王駅で降車し学校へ向かってきます。JR運休の中、保護者の皆様にご協力いただいたり、バスに代替したり、様々な方法で学校に向かってくる生徒たちの姿を見ると、「登校しがいのある」授業、学校生活を保障しなければとの思いを新たにしたところです。

豪雨から2日経った今日、生徒会が中心になり成沢地区でボランティアをさせていただくことになりました。増水による泥の掻き出し、ごみ拾いの他、コロナのために公園清掃がままならず刈り取った草の片づけに手が回らないことをお聞きし、伺うことにしたものです。

水が上がった民家で泥を片付ける
町浦公園で草を片付ける

本校は2011年の東日本大震災から被災地ボランティアを続けたり、福祉選択者やJRC部を中心に日常的にボランティア参加したり、「長年の」と表現できるような活動実績があります。生徒会執行部は交代するたびにこの伝統を引き継ぎ、ボランティアを活動の柱に据え続けてきました。今回も生徒会執行部が中心となり、ソフトボール部と女子バスケットボール部が「では」と応じてくれて50人程度の人数になりました。

ボランティア参加者

今日から三者面談のため、午前授業。その午後を使い、「自分たちができることがあれば、力を出そう」という姿勢を見るにつけ、良いものが育っているとうれしくなります。

それにしても気候変動には驚かされています。「数十年に一度」と形容される自然災害が毎年どこかで起きています。温暖化の影響を感じざるを得ません。根本的な解決を目指さねばと思うこの頃、環境問題の手始めは身近なところからです。

東側団地内の増水が引いた後、学校の駐車場に流されてきて残ったのは、集めるとゴミ袋いっぱいになるペットボトル!つまり、ここより上流の川と川岸にたくさん捨てられていたという事です。古典的ですが1960~70年代の市民活動で使われ始めた “Think globally, Act locally” という言葉が心に響きます。