昨年は、地区総体、県総体、東北総体、インターハイとあらゆる大会が中止になってしまいました。今年は「細心の注意を払って」開催することができました。生徒、顧問とも、2週間前からの検温記録と体調不良がないことを数項目にわたってチェックしたものを提出します。また、全会場で無観客を徹底し、保護者の皆様にも応援できないことをご理解いただきました。いくつかの種目・チームでは、保護者の力で同時中継をしたところがあります。ネット環境と技術の進歩には驚くばかりです。
さて、本校では、サッカー部が優勝!23年ぶりのインターハイ出場です。「この前、誰の時だった?」との話題で当時の生徒達を思い出せるのは私立の良さです。「あ~、あの年代ね…。」と会話しながら、時間の流れを感じることしばし。延長を制しての勝利で、しっかりと勝ち切る力を発揮した生徒達と育てた指導者に敬意を表します。技術だけではなく、礼儀や学ぶ姿勢についてもサッカー部は丁寧に指導してくれています。
この他、柔道の個人戦で男子3名、女子1名が優勝してインターハイ出場を決めました。陸上競技については、これから行われる東北大会を経て全国出場が決まります。県大会優勝で全国への出場権が確定する種目はすべて東北大会中止になりました。
県総体を見ていて、思い出すのは昨年の3年生。彼らも、大会に出たかっただろうなぁと。去年の今頃、1年後の感染者がこういう数になっているとは思いもしなかったなぁ、卒業していっても、特に大学生はまだまだキャンパスに向かえずにいるのかな、などいろいろな顔を思い出します。
一方、今年の生徒達。夢に一歩手が届かず、悔いが残った人たちもいることでしょう。ここが一区切りになって部活動を引退し、その後の自分のイメージが浮かばない人もいるかもしれません。数十年前の自分を思い出すと、お手本のような燃えつき症候群だったような気がします。
負けて、悔しくて涙が出ても、悔しいのは頑張ってきた証拠です。まずはここまで頑張ってきた自分を誉めよう。そして部活動を支えくれた親に感謝しよう。すこしぼ~っとして、それから歩き出そう。願いはすべてが叶うわけではないことを一つずつ積み重ねていって、それに慣れることが大人になるということかもしれません。それでも、ここまで努力してきた自分の種目をずっと大好きでいてくれることを願っています。