2月から3月にかけて、たくさんの研究授業が行われました。同じ教科の先生方を中心に、教室の後方にずらっと先生方が並ぶのですから、授業を受ける生徒達もいつもとは違う雰囲気を感じながらの1時間になります。ある日同じ時間に向かい合う教室で研究授業が行われました。1年生は理科、2年生は数学の授業でした。その二つのクラスの教案を見て、生徒像のあまりの違いについつい笑ってしまいました。画像が不鮮明で申し訳ありませんが、書いてもらった指導案の一部を載せてみます。
多様な生徒たちの総和で出来上がるクラスも実に多様です。違う生徒たちの集団に同じように授業をするわけにもいかず、先生方には高度な技術が求められることになります。授業は双方向ですから、同じように伝えても、定着するものには違いが出てきてしまう。こんなところが面白かったような気がします。
また、最近の出来事では2年生の弁論大会が印象的でした。全員自分の主張を書き、クラスごとに予選をし、クラス代表が選ばれ、学年全体の前で発表するのが恒例ですが、コロナ禍にあってこれもzoom開催です。発表者の前にあるのは、クラスに配信するためのタブレット。バラエティに富んだテーマが並びましたが、内容もさることながら、パフォーマンスが素晴らしく、人に聞かせる話し方にはびっくりするような力があります。これだけ話せるんだ、高校生。
もう一つびっくりしたのは、事前に発表順が決まっていないこと。直前にくじを引いて決めるという方式でした。
2年生について言えば「現代文明論」は新しい展開に入ってから学年を終えることになります。これまで平和学習に向き合ってきて、ヒロシマへ修学旅行に出かけ、まとめを終えました。次はこれらの学びを現在の社会へどう生かしていくのかということ移ります。2022年4月をもって成人年齢は18歳になりますが、選挙権を18歳が持つようになってからすでに5年。この間、税務署や山形市役所の協力を得て模擬投票を体験しています。今年も実施できました。本物の投票用紙に投票箱。
こういうものを目の前にして、自分たちの1票が積みかさなって、当選者が決まり、それが政策に反省するという感じを体験することは大事なことです。
東海大学は建学100周年に向け、「Think Ahead, Act for Humanity ~先駆けであること~」をメッセージとして掲げました。人類のために行動せよ!との呼びかけに呼応する資質が育ってくれるといいなぁと願っています。これからの社会を作っていくのは目の前の高校生たち。学んだことをどのように社会に生かしていくのか、自問し、行動することを大切にしてもらいたいと思っています。