ハッと気づいたら師走…東海大学合格発表から12月がスタート 今年は医学科へ5人合格

毎日時間が過ぎるのの早いこと。今年は雪が遅いと思っているうちに12月になりました。見上げれば山はすっかり雪景色です。

校舎3階の窓から

12月1日は東海大学へ推薦で進む生徒達の合格発表日でした。今年特筆すべきは医学部医学科に5人の合格者が出た事。これまでの最多を更新しました。付属推薦とはいえ、医学部医学科合格は大変です。今年の5人は全付属生約5000人の内、上位1%を軽々と突破するような素晴らしい成績でした。「医師になる!」という強い気持ちを持ちつづけ、努力したことが実り、新しい学びの一歩を踏み出すことになりました。

後列左から長谷部君(米沢六中)・山内君(山形十中)      ( )内出身中               前列左から 細田さん(陵南中)・岩川君(上山北中)・酒井君(上山北中)

夢を持ち続けることは簡単ではありません。日々の学習の大変さに挫けそうになることもあったことでしょう。そんな中、山形県の「医進塾」に参加するなどの取り組みも、目標を見つめ続ける力になったかもしれません。大学での学びを身近に感じてもらいたいと、今年、先輩の話を聞く機会がありました。卒業試験を終え、一区切りついたところで母校に来てくれたのは、医学科6年生の新野君。国家試験を突破したら、山形県に戻ってくる予定です。

3年生と2年生の医学科志望の後輩たちに伝えてくれたのは、「大学の6年間をどう過ごすか」です。入学できたとしても厳しい勉強が待ち構えていて、そこをどうやって乗り切っていくのか、たくさんのアドバイスがありました。後輩たちにとっても、知りたいことがいっぱい。具体的な話を聞くことができて、ますます目指す世界がはっきりしたことでしょう。

後輩を前に、大学生活を語る新野君(2017年卒)

この10年、毎年ほぼ途切れず医学科へ進学する先輩達がいます。大学を出てしばらくは、体力勝負のようなハードな日々もあるようです。コロナ禍で大変な医療現場の最前線で働いている先輩達は「医師になりたかった」という初心に支えられ、奮闘しているはずです。

鳴瀬祥さん 専門医を目指してたくさんの患者さんに向き合っています

もう一人、今年紹介しておきたいのは、工学部航空宇宙学科航空操縦学専攻に合格を決めた田子君。実は本音を言えば、合格発表まで医学科以上にドキドキしました。航空操縦学専攻には恐ろしい関門がいくつもあるのです。適性検査、身体検査、何か一つでも欠落すると、どんなに試験の点数がよくても突破できないのがこの専攻。学科試験は全く心配ない素晴らしい結果でしたが、適性検査は本人も不安だった様です。この時は卒業生で現在ANA国際線のパイロットをしている石黒君に電話し、後輩の不安を伝えたところ「あ、先生!ご無沙汰してます。ちょうど昨日アメリカから戻ったところです。いいですよ。後輩に自分の連絡先を教えてください。」と軽やかな返事をもらい、その後彼は田子君の相談相手になってくれました。適性検査を無事クリアし、残りは身体検査となった時に、耳に残っていたのは石黒君の声。「鬼門は身体検査です…。これまでどんなに優秀でも、ここでダメになる人はいます。」そんなこともあって、心配は尽きませんでしたが、そこはご家庭がしっかりと準備してくださっていました。高校生活を通して、「健康診断をクリアするために食事から気を使った」とは、合格後のお母さんの言葉でした。

田子君 山形三中出身 この学年の生徒会長です

今、NHKの朝の連続ドラマ「舞い上がれ」で航空大学校の様子が取り上げられています。応募資格は大学に2年以上在学していること。航空大学校に行くには大学2年間を終えてから受験し、合格したら大学を中退して入学することになります。

NHKホームページから

東海大学は在学中の4年間でパイロットの資格を手にすることができる、全国的にも珍しい学科を持っています。田子君は子供の頃からパイロットの夢を持ち続け、高校を選ぶ時にすでにこの進路が視野にあったと言っていました。夢への扉が開いたことを心から喜びたいと思います。

東海大学は、QOL(=Quality of Life)向上に貢献できる、社会にとって有為な人材の育成を目指しています。今年それぞれの思いをもって東海大学進学を決めた76名が、大学でじっくりと社会貢献できる力をつけ、未来にはばたいてくれることを願っています。