中学生との出会い、卒業生との再会

夏休みの大きな行事、オープンスクール。前々回の記事のオープンスクールⅠの後、今度は部活動体験を2日間に分けて実施しました。正確には1日をさらに2つに分けて、人数を絞っているので、高校側としては同じことを4回に分けて実施した部活動もあります。これもコロナの影響です。一斉に集まってもらって、大勢で出来たほうが楽しいのだと思いますが、1回あたりの参加者を限定して少しでも密にならないように配慮しています。

受付で体調チェックシートを回収し、体温を確認 万全の態勢で部活動体験へ
バドミントン部 体育館全部を使って
野球部 3台のバッティングゲージの周りにいるのは定員の1/3 時間帯を分けています
サッカー部 説明中はやや密? プライバシー保護のためモザイク処理してあります

3日間で本当にたくさんの中学生、保護者の皆様においでいただきました。申込者数合計で約2,000名!本校に興味を持ってくださる方がこれだけ多いのかと思うと、ありがたいことです。

さて、そんな日々の間に、とてもうれしいひとときが。原則として現在、県外からの卒業生の来校を遠慮してもらっていますが、仕事や学業の都合で毎週定期的に検査をしている人は、事前の連絡で来てもらっています。ものすごくたくさんの卒業生が押し寄せる本校なのですが、コロナ後は「ごめん。県外からは会えないよ~。」と我慢してもらってる中、MちゃんはPCR陰性が証明できるので、懐かしい出会いになりました。

私にとって本当に忘れられない卒業生です。実はMちゃんは本校入学式の時は入院中。中学3年の冬からの原因不明の病で、登校が1カ月弱遅れたのでした。それでも病を克服し、3年間大好きな英語を活かす仕事に就きたいと勉強を頑張っていました。大学を卒業したらフライトアテンダントになりたい!と宣言し、東海大学へ進学。ところが、卒業の頃がコロナで、「今年はどこの航空会社でもフライトアテンダントの採用はなし。」と報道された時、最初に浮かんだのが大学4年生になるMちゃんの顔でした。あきらめて別の業界へ就職したと担任から報告を受けていました。その後、「やりたいことと違う!」と感じたMちゃんは、結局仕事を辞めて、航空自衛隊を受験し合格。ここまでは聞いていました。そして、教育期間が終わり、いよいよ配属と言う直前に学校に寄ってくれたのです。「どうしても、飛行機と英語はあきらめられない。だから、ここまで頑張りました。これからも機内でアテンドする夢を叶えるまで粘ります!」肩まで髪が長い、楚々とした印象のMちゃんは、すっきりショートカットでカッコいい子になっていました。

建学の精神の額とMちゃん 写真を掲載する許可を得ています

建学の精神の最後の一行「汝の希望を星につなげ」がしみじみ心に響きました。何かを諦めることはいっぱいある。長く生きていると諦めることの多さに、愕然とするくらいです。でも、こういう出会いがあると、しみじみ力をもらえるように思います。ありがとう、Mちゃん!

お土産いただきました  手ぶらでいいんだよ  顔を見せてもらえるだけで十分です

本校を目指してくれるかもしれない中学生の姿を眺めながら、この子たちも数年経ったら夢を追っていくんだなぁと、いろいろ重なってしまいます。卒業しても夢を追いかける姿に出合える、幸せな仕事です。