吹奏楽部の演奏会 「5月の風」と「祝祭序曲」

感染症の影響で失われたのはインターハイまでつながる運動部の大会だけではありません。文化部の中でも吹奏楽部は、地区→県→東北→全国とつながる大会を目標として活動してきましたが、今年はすべて中止になりました。それどころか、合奏もできない状態が続いていました。管楽器を吹くという活動で問題になるのは、その飛沫。何とかパート練習ができるようになっても、部員全員が並んで演奏できる場を探すのは困難なことでした。

そんな中、3年生から1年生までみんなが一緒に演奏できる場を求めて、吹奏楽連盟の主催で演奏会が計画されました。県内の他地区では実施叶わずでしたが、村山地区では多くの方のご尽力で、新しいやまぎんホールを会場としての演奏会ができることになりました。

万全の感染症対策を取り、会場に入る時間、演奏時間、退館時間までを分刻みで決め、計画どおりに進行してゆきました。1階客席は演奏校の保護者のみが入場できますが、一つの学校の演奏が終わるたびに愛情のこもった拍手が送られています。

限られた練習時間でしたが、各校持ち時間の10分程度にこれまでのすべてを出し切ろうという演奏でした。みんなでステージに立てることの貴重さを、それぞれが心にきざんたようなひと時でした。

楽器を運び、演奏の準備中。リハーサル通り、手際よくセットしてゆきます。演奏順は12番目です。

ステージから真新しいホールを臨むとき、どんな思いが去来したのでしょうか。今年だからこそ感じることができる何かがあるのだろうと思います。置かれた場で最善を尽くそうとする姿に心が揺さぶれれる日々が続いています。

短い夏休みが終わって一週間。例年は8月末の建学祭に向けてエネルギー発散の時期。どころなく落ち着きなく、ざわついた校内になるはずが、今年は開催延期のため淡々とした休み明けです。