3月1日、例年にない形でしたが、無事に卒業式を行うことができました。山形県には罹患者がいないものの、式典の規模を縮小しての実施です。卒業生、保護者、教職員の他、在校生は送辞を述べる生徒会長1名のみ。長い教員生活の中で、在校生のいない卒業式は初めてのこと。様々な心配をしながらの式典です。すでに在校生は前日から臨時休校。昇降口のドアの取手や卒業生の教室の戸の引手など、消毒液で拭く作業も教職員が手分けして準備をしました。
当日は穏やかに晴れて、式典日和です。来賓の皆様にご遠慮いただいたり、在校生が参加できなかったり、式典の内容を詰めたり、寂しい感じかと心配しましたが、予想を上回る数のご家族がお見えになり、旅立ちを祝うことができました。
本校では、3つのコースの代表が壇上で卒業証書を受け取ります。今年印象的だったのは、総合進学コース、総合学習コースの代表が、部活動でも素晴らしい活躍をした生徒だったこと。文武両道のお手本です。特進コースの代表は医学部への進学者で、代表3人とも女子という年でした。
送辞を読んだのは生徒会長の高橋君。全校生を代表してたった一人の参列です。答辞は前会長の齋藤君。
卒業生は退場する際に担任や保護者にクラス毎声をそろえて挨拶するのがいつの間にか恒例になりました。見送る担任の目に涙が浮かびます。
その後教室で担任が一人ひとり卒業証書を手渡しますが、今年はこの時間にも制限がありました。
いろいろとイレギュラーなことばかりでしたが、何事も前向きに考えようと、式辞で述べたばかりですので、この出来事も前向きにとらえたいと思います。教員をしていると、毎年の恒例行事ですが、令和最初の卒業式は、決して忘れられない特別なものになりました。