昨年は、感染症のために実施できなかった縦断駅伝ですが、今年は無事に初日を迎えました。2年ぶりの開催を祝うかのように、素晴らしい青空と穏やかな天気の駅伝です。
この大会が楽しみなのは、たくさんの卒業生たちの名前を見ることができるからです。卒業して何年も経つのに、現役のランナーとして走る卒業生たちの名前を見ると本当に嬉しくなります。彼らの高校時代を思い出しながら、今年も走るんだなぁ、今年はどの区間を走るのかなぁなどと思いながら、土曜日の山形新聞のエントリー選手全員の顔写真を眺めていました。今年は現役の高校生が31人、卒業生が33人エントリーされています。コロナ禍の中、県外の大学から戻ってきて走ることは困難を伴うためか、本校に限らず現役の高校生の数が多いように感じます。この他に、チーム全体をまとめる重責を担う監督が2人。65回目の実施となる伝統の大会ですが、地域の皆様の支えがあってこその開催で、選手たちも地域の期待を背負って、誇りを持って参加していることでしょう。
高校を卒業し、大学でさらに走る人、就職して会社の理解を得て走る人、キャリアはまちまちですが、本校の陸上部の子たちは卒業しても長く走り続けます。県外の大学に進学しても、卒業後に戻って来てこの駅伝を走る人が本当に多いのです。ラジオ放送で解説をしているのは本校の陸上競技部の顧問の田宮健先生ですが、高校時代にこれだけ陸上競技に打ち込んでも嫌にならず、生涯のスポーツとして、趣味として、「走る」ことを自分の生活に位置づけている卒業生を送り出す指導には頭が下がります。部活動に打ち込みすぎてもう十分とか、故障でもう走れないとか、そういう生徒を絶対に出さない、丁寧なかかわりには身内ながら尊敬の念をおぼえます。こういう大会に出場しなくても、市民ランナーとして全国の大会を走る趣味を持つ卒業生も多く、毎年の年賀状にはその年に走った場所がわかる写真を添えてくれるものもあり、ご当地マラソン大会の広がりにも驚いています。
さて、今日走ったのは11チーム、11区間ですので合計121人。そのうち、本校の生徒が13人、卒業生が23人で合計36人です。約3割が本校の関係者という事になります。
今年の縦断駅伝は開催が危ぶまれていましたが、関係の皆様の努力で開催に至ったこと、感謝いたします。地域の代表として走る高校生たちは、支えられ、褒められ、見守られて育ちます。各地域からエントリーされている、みんなが走ることができればいいなぁと思いつつ、あと2日を楽しみにしています。